ラフチジン:精神障害
ラフチジンによって精神神経症状を発現した2透析症例
日本透析医学会雑誌Vol. 38 (2005) No. 3 P 213-217
被疑薬:ラフチジン(代表的な商品名▶プロテカジン)
症例 |
① 64歳男性, ラフチジン20mg/日を10日間投与 ② 55歳男性, ラフチジン20mg/日 |
症状 |
① 幻覚・幻視 ② 開始後6か月目より幻覚症状が発現(血漿ラフチジン濃度は918.8ng/mL (透析前)で腎機能正常者に同量投与した時の平均ピーク濃度の4.5倍) |
疑われた 有害事象 |
ラフチジンによる精神神経 |
その後の経過 |
2症例ともラフチジン投与中止後精神症状が速やかに消失 |
※ラフチジン錠は尿中未変化体排泄率は10.9%であるもののバイオアベイラビリティが不明である. そのため腎機能に応じた投与設計は容易ではなく, 透析患者に対しては他の腎排泄型H2拮抗薬と同様に慎重に投与する必要がある