ニコチンガム:口腔粘膜潰瘍
ニコチンガムの不適切な使用により生じたと考えられた口腔粘膜潰瘍の1例
日本口腔外科学会雑誌Vol. 56 (2010) No. 2 p. 95-97
被疑薬:ニコチンガム(代表的な商品名▶ニコレット)
症例
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55 歳, 男性。ニコチンガム 1 日 8 個. ニコチンガム使用はしばしば口腔前庭に長時間留置する使用を行っていた. |
症状
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右下顎前歯部歯肉唇移行 部にしみるような痛みを自覚し近歯科を受診 |
疑われた 有害事象 |
ニコチンガムによる 薬剤性粘膜潰瘍 |
その後の経過 |
ニコチンガムの中止により 11 日後には潰瘍は縮小し, 上皮化がすすみ, 接触痛はほとんど消失した |
[補足]ニコチンガムには依存症が知られており、その取扱いには注意を要する。なおニコチンガム依存にバレニクリンが有効であったとする報告がある。
長期にわたるニコチンガム依存症に対して、バレニクリンが有用であった一症例
ニコチンガム(ニコレット®)依存症にバレニクリン(チャンピックス®)が有効であった1例