アモキシシリン:出血性大腸炎②
Amoxicillin (AMPC) による抗菌性物質起因性出血性大腸の4例
歯科薬物療法Vol. 16 (1997) No. 1 P 6-9
被疑薬:アモキシシリン(代表的な商品名▶サワシリン パセトシン)
症例
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50歳,女性。左側頬部蜂巣炎.に対し、cefazolin4g/dayを4日 間点滴静注。その後退 しAMPC750mg/dayを投与 |
症状
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AMPC服薬7日目に突然の下痢,腹痛,悪心,嘔吐を生じ、下痢 は1日に20~30回と頻回であり,次第に鮮血色の血液が混在 した.翌日,血性水様便 |
疑われた 有害事象 |
抗菌性物質起因性出血性大腸炎 |
その後の経過 |
AMPC投与中止。絶食と補液療法および制吐剤,整腸剤の投与。便培養にて毒素産生性Clostridium difficileが検出さ れたため,vancomycinの経口投与。下痢は徐々に焼失し、7目にはほぼ改善したため摂食開始し,13日目に退院 |
他症例3例が原著に報告されている。