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薬剤師のケースレポート日誌

国内外の医薬品有害事象に関する報告をデータベース化する試みです。

インフリキシマブ:粟粒結核

インフリキシマブ投与中に腸結核による回腸直腸瘻を合併した粟粒結核の1例

日本臨床外科学会雑誌Vol. 73 (2012) No. 7 p. 1722-1726

[フルテキストPDF]

被疑薬:インフリキシマブ(代表的な商品名▶レミケード)

症例

 

症例は55歳,女性.慢性関節リウマチに対しインフリキシマブの投与。NSAIDs,プレドニゾロン,メトトレキサート,インフリキシマブ(2年間,8週に1度の計19回投与受けていた)

症状

 

全身倦怠感と採血上の貧血の進行を認め,下部消化管内視鏡検査を受けたところ,回腸末端の潰瘍性病変

疑われた

有害事象

生検の結果腸結核。胸部CT検査では全肺野に小粒状陰影を認め粟粒結核と診断

その後の経過

回盲部切除術と直腸瘻孔部の縫合閉鎖を行った.術後は正常便となり特に合併症なく17日目に退院

インフリキシマブ投与による結核感染の頻度は日本においては約0.3%で、投与開始から平均3カ月で発症するとされているが,最短1週間で発症したとの報告から,今回のように数年後に発症することもある.インフリキシマブが結核発症の危険因子であるのは周知の事実であるが,腸瘻を形成する症例は極めて稀。

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