薬剤師のケースレポート日誌

国内外の医薬品有害事象に関する報告をデータベース化する試みです。

H.pylori除菌療法(ランソプラゾール):SIADH

H.pylori除菌療法中にSIADHを発症した1

本内科学会雑誌Vol. 101 (2012) No. 5 p. 1393-1396

[フルテキストPDF

被疑薬:ランソプラゾール+アモキシシリン+クラリスロマイシン(代表的な商品名▶ランサップ)

 

症例

 

72 歳,男性。十二指腸潰瘍,高血圧,直腸癌

Miles手術),術後癒着性イレウス

症状

 

ランソプラゾール+アモキシシリン+クラリスロマイシン3剤併用療法開始3日後より,ふらつき・下肢の脱力感が出現。

著明な低Na血症

疑われた

有害事象

抗利尿ホルモン分泌異常症候群(SIADH

被偽薬としてPPIの可能性が高い

その後の経過

内服薬中止,飲水制限,

補液等により速やかに改善