薬剤師のケースレポート日誌

国内外の医薬品有害事象に関する報告をデータベース化する試みです。

クラリスロマイシン:出血性腸炎

Clarithromycin-induced haemorrhagic colitis.

BMJ Case Rep. 2013 Aug 20;2013. pii: bcr2013009984PMID: 23964038

被疑薬:クラリスロマイシン (代表的な商品名▶クラリス クラリシッド)

症例

 

糖尿病を持つ67歳の日本人女性

上気道感染症のために経口クラリスロマイシンの投与

症状

 

下痢や腹痛

便培養にてKlebsiella oxytoca

疑われた

有害事象

大腸内視鏡検査にてKlebsiella oxytoca

が関与すると思われる抗菌薬関連出血性大腸炎

その後の経過

保存的治療により回復

 

Klebsiella oxytocaによると考えられる出血性大腸炎は、特にアンピシリンによる抗菌薬関連大腸炎として報告されることが多かったが、本症例はクラリスロマイシンよるもの。

[参考]地域医療の見え方:抗菌薬関連大腸炎とKlebsiella oxytoca