メトホルミン:乳酸アシドーシス
メトホルミン内服中に多量飲酒により著明な乳酸アシドーシスを発症した2型糖尿病の1例
糖尿病Vol. 49 (2006) No. 12 P 941-945
被疑薬:メトホルミン(代表的な商品名▶メトグルコ・グリコラン・メルビン)
症例
|
55歳男性.2型糖尿病に対しメトホルミン内服中 1日焼酎2合程度の飲酒習慣 |
症状
|
4日間にわたるアルコール多量摂取の後,多呼吸・嘔吐・吐血を主訴に救急搬送 著明な乳酸アシドーシス(pH 6.850, 血中乳酸値250 mg/dl)および高度の肝腎障害 |
疑われた 有害事象 |
メトホルミンによる乳酸アシドーシス |
その後の経過 |
血液透析などによりアシドーシスは改善し,入院後に一過性の血小板減少および凝固能の延長を認めるも,経過に問題なく15日目に退院 |