薬剤師のケースレポート日誌

国内外の医薬品有害事象に関する報告をデータベース化する試みです。

メトホルミン:急性薬物中毒

メトホルミン大量内服の1例:血液透析の適応についての検討

糖尿病Vol. 54 (2011) No. 10 P 820-824

 被疑薬:メトホルミン(代表的な商品名▶メトグルコ・メルビン・グリコラン)

 

 

症例

 

22歳男性 2型糖尿病でメトホルミンを内服

症状

 

メトホルミンを48000mg内服し,内服5時間後に嘔吐・下痢を伴い救急搬送

腎機能低下(Cre 1.4)とプロトロンビン活性低下(64.4%)があり,アシドーシスの進行(pH 7.36→7.29)も認め

疑われた

有害事象

メトホルミンの大量投与により急性中毒

その後の経過

内服8時間半後より血液透析を開始した.

透析後は意識障害やアシドーシスの悪化もなく救命